科目

微分方程式

科目区分 専門教育科目(情報) 対象学年(以上) 3年
科目名称 微分方程式 単位数 2.00単位
講義題目 偏微分方程式入門 曜日・時限 火曜1限
担当教員 代田 健二 開講時期 2019年度後期
到達目標 波動方程式・熱伝導方程式・ラプラス方程式など基本的な偏微分方程式で表現された数理モデルを数学的・物理的に理解でき,さらに解を解析的かつ近似的に求めることができる.
授業概要 情報科学のみならず理工学に現れる数理モデルは,偏微分方程式を用いて記述されることが少なくない.本講義では,偏微分方程式を応用として使う立場として必要な古典的理論を学ぶ.波動方程式,熱伝導方程式,ラプラス方程式などの基本的な方程式に対する古典解とその性質を学ぶことにより,偏微分方程式の基礎を修得する.さらにデルタ関数,超関数,グリーン関数法といった現代的理論や応用につながる基礎事項を学ぶ.また,差分法による数値シミュレーションを実行することにより,偏微分方程式で表された物理現象の基礎理解を深める.
授業計画 第1回 ガイダンス
第2回 序論 (1):偏微分方程式の基礎概念
第3回 序論 (2):工学問題に現れる偏微分方程式の例,偏微分方程式の型
第4回 波動方程式 (1):ダランベールの解
第5回 波動方程式 (2):フーリエの方法
第6回 熱伝導方程式 (1):有限長の棒における熱伝導方程式
第7回 熱伝導方程式 (2):無限長の棒における熱伝導方程式
第8回 ラプラス方程式とポアソン方程式 (1):調和関数とポテンシャル
第9回 ラプラス方程式とポアソン方程式 (2):内部境界値問題
第10回 ラプラス方程式とポアソン方程式 (3):外部境界値問題
第11回 デルタ関数と超関数
第12回 グリーン関数法
第13回 差分法 (1):基礎事項とポアソン方程式の境界値問題に対する適用
第14回 差分法 (2):熱伝導方程式の初期値境界値問題への適用
第15回 まとめ
定期試験
授業外学習 授業資料や参考書で予習・復習するとともに,提示する演習問題を解くことにより,講義内容の理解を深めること.
履修上の注意 関連科目 : 代数 I,代数 II,解析 I,解析 II,応用数学I,数値解析法
受講要件 : 特になし.
成績評価の方法 定期試験(85%),授業への積極性・授業態度(15%)を総合的に判断して評価する.
教科書 指定しない.
参考書 井川満, 偏微分方程式への誘い, 現代数学社, 2017.
及川正行, 偏微分方程式, 岩波書店, 1997.
金子晃, 偏微分方程式入門, 東京大学出版会, 1998.
佐野理, 偏微分方程式, 丸善出版, 2015.
田端正久, 偏微分方程式の数値解析, 岩波出版, 2010.
登坂宣好, 大西和榮, 偏微分方程式の数値シミュレーション, 第2版, 2003.