科目

環境リモートセンシング

科目区分 専門教育科目(情報) 対象学年(以上) 4年
科目名称 環境リモートセンシング 単位数 2.00単位
講義題目 人工衛星による環境リモートセンシング 曜日・時限 火曜1限
担当教員 吉岡 博貴 開講時期 2019年度前期
到達目標 (1)環境に関する情報を得るための物理量に関する計測手法について理解し説明できる.(2)温暖化に代表される地球規模の環境変化から精密農法にいたるまで広く利用されているリモートセンシング技術について,その観測原理や解析に必要な衛星観測データの構造,解析の準備段階である前処理等の諸過程を中心に理解し説明できる. (3)衛星観測により得られた実データの処理ができる.
授業概要 環境の情報を得る手段として計測される分光放射輝度等をLANDSATやTERRA-ASTER等の実データを例に,観測原理(方法),データの精度やフォーマットについて学習する.また,それら衛星観測データの処理手法に関する基礎的事項(輝度等への変換や植生量の定量手法)について,演習を行いながら理解を深める.
授業計画 第1回 環境問題と環境変数,モニタリング手法
第2回 自然環境における物質の拡散・輸送現象,順問題と逆問題
第3回 放射計測の基礎,衛星観測データについて
第4回 衛星観測の方法と計測における精度について
第5回 観測原理と観測系の限界,衛星観測データの表示方法(演習含む)
第6回 衛星観測データのフォーマットについて(演習を含む)
第7回 衛星観測データから輝度・反射率への変換(演習を含む)
第8回 地球観測データプロダクトの種類,前半のまとめ
第9回 太陽照度と衛星観測データにおける大気の影響
第10回 大気効果の補正方法について
第11回 反射及び放射スペクトルの特徴(実画像を用いたスペクトル観測に関する演習)
第12回 植生指数や線形ミクセルモデルに基づく植生変数の定量手法(理論)
第13回 植生指数や線形ミクセルモデルに基づく植生変数の定量手法(演習)
第14回 放射伝達モデル,地表面被覆分類手法について
第15回 全体のまとめ
期末試験
授業外学習 講義の一週間前までに配布する資料を予習しておくこと.講義後には確認のための小テストを予定している.講義資料と合わせて復習をしておくこと.講義中に指示する演習課題については,講義時間外に必ず実施しておくこと.
履修上の注意 演習では地球観測衛星によって取得された実データを処理します.MATLABが使えることを前提に演習を実施します.
成績評価の方法 評価基準: (1)環境情報の計測原理やその方法,(2)画像データのフォーマットや読み込み方・表示方法,(3)有効数字や誤差・精度,(4)物理量への変換方法,及び観測データの基本的な処理方法の理解に関して評価する.
評価方法:レポート(約10%),小テストと中間試験(約30%),期末試験(約50%),講義への積極性や演習課題への取り組み方(約10%),を総合的に判断する.
教科書 適時資料を配布する
参考書 兼杉博:初歩の計測学,集文社
山口勝美・森敏彦:計測工学,共立出版株式会社
吉澤康和:新しい誤差論,共立出版株式会社
大林成行(編):人工衛星から得られる地球観測データの使い方,大成出版社
土屋清(編):リモートセンシング概論,朝倉書店