科目

ロボティクス

科目区分 専門教育科目(情報) 対象学年(以上) 4年
科目名称 ロボティクス 単位数 2.00単位
講義題目 ロボット運動学の基本 曜日・時限 火曜3限
担当教員 伊藤 正英 開講時期 2019年度前期
到達目標 ロボットの機構から,手先位置と関節変数との関係,手先速度と関節速度との関係を導出できること.ロボットの手先あるいは関節に対して,適当な目標軌道を設計できること.
授業概要 いまやロボット技術は生産ラインの自動化だけでなく,人間社会のさまざまな場面で活用されようとしている.この発展を支えるロボティクスは非常に幅広い科学知識を要求するが,その基礎は機構,アクチュエータ,センサ,運動,制御にある.本授業では特に,人間の腕に相当するマニピュレータを対象として,ロボット運動学の基本を学ぶ.手計算,シミュレーション等の演習を適宜実施し,講義で学んだことを実践する機会も設ける.
授業計画 第1回 授業ガイダンス/歴史,分類,機構などの概説
第2回 回転行列とその性質
第3回 回転行列からの姿勢角導出
第4回 演習(回転行列)
第5回 同次変換とその性質
第6回 順運動学と逆運動学
第7回 リンクパラメータ
第8回 演習(リンクパラメータ)
第9回 ヤコビ行列と特異姿勢
第10回 リンク速度間の関係
第11回 演習(リンク速度間の関係)
第12回 目標軌道の設計
第13回 運動学的冗長マニピュレータ
第14回 演習(目標軌道の設計,運動学的冗長マニピュレータ)
第15回 総合演習/まとめ
授業外学習 授業で扱った課題,演習などをもとに前回までの内容を復習しておくこと.課題,演習で試行錯誤することにより理解を深めること.
履修上の注意 主な関連科目として「代数I・II」「解析I・II」「ロボット制御」「ロボットビジョン」「情報科学応用実験(メディア・ロボティクスコース,シミュレーション科学コース)がある.この授業では扱わないが,ロボティクスにおいて特に制御は重要であることに注意されたい.受講生の理解状況を考慮して,授業の内容・進度・順序を変更する場合がある.
成績評価の方法 成績評価は,レポート(60%),課題・演習での取り組み(40%)を総合して判定する.評価基準として,ロボットの運動学に関する理解を重視する.
教科書 特に指定しない.必要に応じて授業中に指示する.
参考書 参考書:
 [1] 吉川 恒夫:“ロボット制御基礎論”,コロナ社(1988)
 [2] 有本 卓:“新版 ロボットの力学と制御”,朝倉書店(2002)
 [3] John J. Craig(著),三浦 宏文・下山 勲(訳):“ロボティクス:機構・力学・制御”,共立出版(1991)
 ほか必要に応じて授業中に指示する.
教材:
 板書,スライド,配布資料等を利用する.