通信ネットワーク
科目区分 | 専門教育科目(情報) | 対象学年(以上) | 3年 |
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科目名称 | 通信ネットワーク | 単位数 | 2.00単位 |
講義題目 | 通信ネットワークの構成と評価 | 曜日・時限 | 水曜1限 |
担当教員 | 田 学軍 | 開講時期 | 2019年度後期 |
到達目標 | 本講義では,音声,画像などのデータを,ネットワークを介して交換するために利用されている具体的な技術について修得する.特に,回線交換,パケット交換,符号化方式,ISDN,ATM,移動体通信等を取り上げます.さらに,ネットワーク設計に必要な待ち行列理論の基礎についても解説できる. | ||
授業概要 | 本講義は,情報化社会の様々なところで利用されている通信ネットワークについて解説することにより,通信ネットワークのしくみを理解することを目的としています.具体的には,講義前半では,通信の基礎知識,電話ネットワーク,携帯電話ネットワーク,高速・広帯域ネットワークについて解説をします.後半では,通信ネットワークの設計に利用される数理モデル(待ち行列モデル)について解説します. | ||
授業計画 | 第1回 情報通信ネットワークの発展 第2回 通信基礎知識(1):電波とアナログ信号(通信理論) 第3回 通信基礎知識(2):ディジタル符号化、圧縮技術、ディジタル通信 第4回 電話ネットワークの基礎(1):電話番号体系、回線交換システム 第5回 電話ネットワークの基礎(2):パケット交換 第6回 電話ネットワークの基礎(3):ISDN 、CATV 第7回 広域、局域ネットワーク 第8回 通信ネットワークの数理モデル:呼の到着過程・処理過程(トラフィックモデル) 第9回 通信ネットワークの数理モデル:呼の到着過程・処理過程(トラフィックモデルの解析) 第10回 通信ネットワークの数理モデル:待ち行列モデリング(M/M/1/∞) 第11回 通信ネットワークの数理モデル:待ち行列モデリング(M/M/S/K) 第12回 通信ネットワークの数理モデル:待ち行列モデリング(M/G/1) 第13回 通信ネットワークの数理モデル:待ち行列モデルの比較と解析 第14回 光通信:光パケット交換 第15回 まとめ 定期試験 |
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授業外学習 | 講義中はシステムや理論についての概念やコンセプトを説明します.授業時間外での学習では,教科書を熟読するとともに練習問題に取り組み,システムや理論について深く理解するように努めてください.また,この分野は日進月歩で技術が進みます.参考図書や適切なサイトで講義で学んだことに関連することをさらに自分で調べてください. | ||
履修上の注意 | 本講義を受講するとネットワークに関連する科目やオペレーションズリサーチ(4年次開講)への関心が深まるでしょう.講義で学んだ知識を定着させるために,ネットワークに関する参考書を読むことを勧めます. | ||
成績評価の方法 | ■評価基準:通信ネットワークの専門用語について理解しているか.通信ネットワークの数理モデル(指数到着・処理モデル)について理解しているか. ■評価方法:試験(80%),課題及び受講態度(20%)を総合して評価します. ■出欠席と最終試験受験資格について:出席点はありません.情報科学部履修規定(第5章−第12条−3)「出席時間数が当該授業実施時間数の3分の2に満たない学生には、受験資格を与えない。」に従い,講義への出席回数が3分の2未満の学生には試験の受験資格を与えることができません. なお,10分以上の遅刻(公共交通遅延などの場合除く)については,講義が中断してしまうため欠席として扱います. |
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教科書 | 村上泰司,『わかりやすい情報交換工学』,森北出版,2009. | ||
参考書 | [1]総務省通信白書,[2]Fitzgerald Jerry,Business Data Communications: Basic Concepts Security and Design, John Wiley & Sons, 1994 [3] 高橋敬隆他,「わかりやすい待ち行列システム―理論と実践」,電子情報通信学会,2003.[4]Vidyadhar G. Kulkarni, Modeling, Analysis, Design, and Control of Stochastic Systems, Springer-Verlag, 1999.[5]井上伸雄,「通信の最新常識―しくみから最先端技術まで」,日本実業出版社,2003.[6] 川島幸之助,宮保憲治,増田悦夫,『最新 コンピュータネットワーク技術の基礎』,2003. |