科目

科学技術英語

科目区分 専門教育科目(関連科目) 対象学年(以上) 4年
科目名称 科学技術英語 単位数 2.00単位
講義題目 科学技術英語の基礎と応用 曜日・時限 月曜1限
担当教員 吉岡 博貴 開講時期 2019年度後期
到達目標 次の各項目について理解し,その必要性等を深く認識し説明できる.(1)学術論文とは,(2)学術論文の読解および執筆に必要な英語,(3)論文の構成要素とその役割,(4)パラグラフ展開の修辞法,(5)論文の各構成要素に使われる用語,(6)学術論文の執筆および投稿に関する倫理規定,(7)理工系の国際会議論文を投稿するために必要となる包括的な知識と技能.
授業概要 理工系学術論文の読解や国際会議論文の執筆・投稿に必要となる科学技術英語について,毎週テーマを絞って学修します.毎回の講義に先立ち,事前学習用の資料(該当ページ)を指示します.講義ではこれら資料に基づく事前学習を前提にした演習や討論を行うことがあります.毎週,必ず事前学習をして講義に参加してください.
授業計画 第1回 オリエンテーション,理工系分野における学術英語(科学技術英語)の役割(事前学習:文献[1],pp. 790-793, 文献[2],pp. 16-24.)
第2回 学術論文とは,学術英語における不文律(事前学習:文献[3],pp. 37-77)
第3回 学術分野における文章へのアプローチ,論文の構成,構成要素の役割(事前学習:文献[4],pp. 9-31,文献[3],pp. 78-103.)
第4回 論文コーパスの作成と研究テーマ別の特徴的な表現に関する調査
(事前学習:各自のテーマに沿った論文を10~20本程度入手しコーパスを作成する.http://www.laurenceanthony.net/software.html)
第5回 パラグラフの重要性について,パラグラフの展開に効果的な修辞法(そのパターンについて)(事前学習:文献[5],pp. 158-213,文献[6],pp. 58-63.)
第6回 TitleとAbstractについて(事前学習:文献[2], pp. 46-63.)
第7回 Introductionの役割と構成(事前学習:文献[2], pp. 64-69.)
第8回 前半のまとめ,中間試験とその解説
第9回 MethodsおよびResultsについて(事前学習:文献[4],pp. 78-106,文献[2], pp. 70-88.)
第10回 Discussionやその他に用いられる表現(事前学習:文献[2], pp. 89-102.)
第11回 国際会議や学会誌への投稿規定,投稿の手順(事前学習:各自投稿を予定している国際会議または論文誌の投稿規定を読み,事前にまとめておくこと.)
第12回 学術論文における倫理規定(code of ethics)(事前学習:http://spie.org/conferences-and-exhibitions/authors-and-presenters/spie-code-of-ethics)
第13回 国際会議論文の作成演習(事前学習:各自の卒業研究テーマを念頭に,具体的な投稿先を想定し,国際会議論文の作成についての構想を立てておくこと.)
第14回 口頭発表について(事前学習:文献[6],pp. 89-157.)
第15回 まとめ
期末試験
授業外学習 本講義の一部については,反転授業の形式で進めることがあります.上記授業計画に示した事前学習については,受講前に必ず実施してください.指定された資料の該当ページは事前に必ず読んでおいてください.また,各自の研究テーマに沿った論文コーパス作成などの作業の指示がある回については,事前準備に2週間程度を要します.
履修上の注意 第1回目の事前学習用資料は入手方法を担当教員が事前に指示します.講義を受ける前日までに,担当者の研究室を訪問し直接確認してください.その際,受講上の注意事項も口頭で伝えます.国際会議への論文投稿を目指す学生は,研究テーマや実施内容についての説明などを行うことが求められます.共同研究等による守秘義務や個人情報などの取り扱いがあることも予想されますので,本講義を受講する場合には,研究成果やデータの取り扱いについて,事前に各自の指導教員と話し合っておくこと.
成績評価の方法 小テストと中間試験(約20%),期末試験(約30%),レポート(約20%),事前学習の状況と演習課題への取り組み方(約30%)を総合的に判断します.
教科書 [1] Anthony J. Leggett, “Notes on the Writing of Scientific English for Japanese Physicists,” 日本物理学会,第21巻,第11号,pp. 790-805.
[2] Ann M. Korner[著],瀬野悍二[訳]「日本人研究者が間違えやすい英語科学論文の正しい書き方」羊土社.
参考書 [3] 戸田山和久「論文の教室」NHK出版.
[4] ジョン・スウェイルズ,クリスティン・フィーク[著],御手洗靖[訳]「効果的な英語論文を書く」大修館書店.
[5] 片岡英樹「技術英語の書き方55のルール」創元社.
[6] 富山真知子,富山健「理工系英語論文と口頭発表の実際」コロナ社.
[7] IEEE Editorial Style Manual, https://www.ieee.org/documents/style_manual.pdf.