科目

ディジタル信号処理論

科目区分 専門教育科目(情報) 対象学年(以上) 2年
科目名称 ディジタル信号処理論 単位数 2.00単位
講義題目 ディジタル信号処理の基礎 曜日・時限 月曜5限
担当教員 神谷 幸宏 開講時期 2019年度後期
到達目標 ディジタル信号処理の基礎概念を理解し,応用できる。
授業概要 一般にディジタル信号処理は難しいと言われています。なぜでしょうか。その理由は,この理論が数学によって体系化され,表現されていることにあります。しかし実は,大事なのは数学そのものではありません。大事なのは,その数学が表現している内容に本質です。難しいのは,数学表現から,その意味を抽出することなのです。
 そこで本授業では,「何をしたくてそれをするのか」という,“理論の理由”を重視して説明します。その結果,数学で表現されている理論の本質の理解を目指します。

なお、この授業は、通信事業者研究所での勤務経験のある教員が、通信機器で使われるディジタル信号処理技術をベースに講義を行うものです。

授業計画 第1回 イントロダクション:デジタルとはなにか
第2回 情報の分類とデジタル化
第3回 A/D・D/A変換と解像度・SN比
第4回 サンプリング定理
第5回 フィルタの理論(1):フィルタとは・インパルス応答
第6回 フィルタの理論(2):FIRの構造と設計の概要
第7回 フィルタの理論(3):IIRの構造と設計の概要
第8回 前半のまとめと演習
第9回 z変換と伝達関数
第10回 フーリエ解析への準備:相関とコーシー・シュワルツの不等式,複素数の考え方と信号の表現(位相・振幅・周波数・電力)
第11回 フーリエ解析(1):フーリエ級数展開
第12回 フーリエ解析(2):フーリエ変換
第13回 フーリエ解析(3):離散フーリエ変換
第14回 フーリエ変換の利用:電力スペクトル
第15回 全体のまとめ
定期試験
授業外学習 授業の各回の内容は緊密に関係しています。このため,毎回の授業ではその前の回の授業内容を明確にしておくことが必要です。
履修上の注意 遅刻すると,当日の内容がわからなくなってしまうばかりか,時間通りに集合した人への迷惑ともなります。開始時間の厳守をお願いします。
成績評価の方法 筆記試験70% レポート30%の割合で評価します。個別・単体の知識を知っていることや,計算ができることよりも,ディジタル信号処理の全体像に対し個別の知識がどのような位置づけのものであるかの理解を重視します。
教科書 授業中に適宜指定します。
参考書 授業中に適宜指定します。