科目

情報科学応用実験(シミュレーション科学コース)

科目区分 専門教育科目(情報) 対象学年(以上) 3年
科目名称 情報科学応用実験 単位数 2.00単位
講義題目 シミュレーション科学実験 曜日・時限 水曜1限、木曜3限、木曜4限
担当教員 戸田 尚宏、小栗 宏次、神山 斉己、吉岡 博貴、伊藤 正英、ジメネス ラム フェリックス アウグスト、小畑 建太 開講時期 2019年度前期
到達目標 現実に起こる自然現象を入出力のあるシステムとして捉え、計算機内で仮想的にその入出力関係を再現実行することをシミュレーションという。シミュレーションの優れた点は、現在の状況が判っているならば、対象であるシステムの将来の挙動を極めて高い精度で予測できる可能性のある点である。本実験科目の履修により、現実の現象を計算機により予測可能である事が理解できる。さらに、そのための最低限の技術が修得でき、現実の問題に対して対処可能か否かを判断するための基礎が養われる。
授業概要 シミュレーションを行うために対象となる現象からのデータ収集が必要となる。本実験では1次元データの例としての音声、2次元データとしての画像を取り扱い、それらの取得方法、典型的な処理方法を習得する。さらに、変数の少ない常微分方程式で記述される放物体などの現象の記述から始まり、非線形性などを織り交ぜながら、次第に変数の多い状況に発展させ、神経情報処理回路、その他の複雑なモデルなどの応答に関してシミュレーションを行う。また、そうしたシミュレーションを効率良く進めるために、多数のプロセッサを用いた並列計算のための手法を習得する。
授業計画 第1回 実験概要説明、レポートの書き方(担当者:全教員)
第2回 音声分析・合成(1): ・音の取り扱い、声の分析(入部)
第3回 音声分析・合成(2): ・声の加工と合成(入部)
第4回 制御実験(1):モータ制御(モデルを用いない場合)(伊藤)
第5回 制御実験(2):モータ制御(モデルを用いる場合)(伊藤)
第6回 システムシミュレーション(1): ・放物体の運動I(空気抵抗無)(戸田)
第7回 システムシミュレーション(2): ・放物体の運動II(空気抵抗有)・人工衛星(戸田)
第8回 システムシミュレーション(3): ・多体問題(カオス)(戸田)
第9回 システムシミュレーション(4): ・神経情報表現伝達モデル(神山)
第10回 システムシミュレーション(5): ・心循環系情報伝達モデル(神山)
第11回システムシミュレーション(6): ・視覚神経情報処理モデル(神山)
第12回 並列計算法: マルチコアシステムによるSPMD並列処理(吉岡)
第13回データサイエンス(1):: 大規模データのための並列計算(小畑)
第14回データサイエンス(2):: 大規模データの分散処理(小畑)
第15回 全実験のまとめ: 発表による相互評価(全教員)
授業外学習 ・実験前に実験指導書を良く読み、その回の実験内容や進め方を理解しておくこと。
・シミュレータについては、事前にワークステーションで簡単な使い方を予習しておくこと。
・実験時間外の時間も利用し、実験データの分析や考察を行うこと。
履修上の注意 関連科目:データサイエンス、シミュレーション数理I、シミュレーション数理II、環境リモートセンシング、システム同定論、社会情報デザインなどに深く関連する。
受講要件:事前に配付された指導書を読み予習を行う事。実験後はデータをまとめレポートを作
成する事。原則として無遅刻、無欠席の者に対して評価を行う。
成績評価の方法 評価基準: 項目毎のレポートの総合評価。
評価方法: 講義への積極性20%、レポート80%で評価する。
教科書 配布する実験指導書
参考書 項目毎に適宜指定する