科目

情報科学基礎実験

科目区分 専門教育科目(情報) 対象学年(以上) 2年
科目名称 情報科学基礎実験 単位数 2.00単位
講義題目 情報科学の基礎となる実験 曜日・時限 火曜3限、火曜4限
担当教員 臼田 毅、粕谷 英人、何 立風、田 学軍、永井 昌寛、河中 治樹、神谷 幸宏、伊藤 正英、神谷 直希、鈴木 拓央、佐々木 敬泰 開講時期 2019年度後期
到達目標 電気電子回路実験に関して,オシロスコープ,ディジタルマルチメータ,信号発生器を正しく扱うことができる.また,CR回路とLCR回路の周波数特性および過渡応答特性を理解し,理論と実験結果の比較考察ができる.
論理回路実験に関して,基礎的な論理回路を構成することができる.また,アセンブリ言語と高級言語の特性を理解し,それぞれインタフェースに関して基礎的なプログラムを作成することができる.
コンピュータ(PC)の組み立てとソフトウェア動作確認実験に関して,PCの組み立ておよびOSや主なソフトウェアの導入・環境設定ができ,データ消去など必要なセキュリティ対策を施してPCの解体ができる.また,PCの基本構造とソフトウェアの動作を説明できる.
授業概要 情報科学の基礎となる実験として,次の(1),(2),(3)の3種類の実験を行う.

(1)電気電子回路実験
情報科学の基本要素技術にかかわる電気電子回路実験を行う際,よく用いられる測定器の使い方を理解する.また,CR回路,LCR回路の周波数特性を実験により確認し,フィルタ特性を理解するとともに,回路入力電圧の急激な変化を与えることで,過渡応答特性を観察する.
■計3回(第2週~第4週)担当教員:臼田,鈴木,田

(2)論理回路実験
コンピュータを利用する上で必要となる基礎的事項について以下の実験を行う.論理回路の基本素子を用いて複雑な論理回路を実現する実験,フリップフロップを用いて記憶回路を実現する実験,アセンブリ言語を用いて機械語プログラムの動作を学ぶ実験,高級言語の通信ライブラリを用いてサーバクライアント型の通信プログラムを作成する実験,音声の通信を行う実験.
■計5回(第5週~第9週)担当教員:何,粕谷,神谷(幸),神谷(直)

(3)コンピュータ(PC)の組み立てとソフトウェア動作確認実験
コンピュータ(PC)の組み立てとソフトウェア動作確認実験を通じて,PCの基本構造とソフトウェアの動作を理解する.
■計5回(第10週~第14週)担当教員:永井,河中,伊藤,佐々木

授業計画 第1回  実験に関するオリエンテーション
第2回  実験機器の概要説明とオシロスコープ測定
第3回  CR回路の周波数特性及び過渡応答
第4回  LCR回路の周波数特性及び過渡応答
第5回  組合わせ回路
第6回  順序回路
第7回  アセンブリ言語
第8回  通信基礎実験
第9回  音声通信実験
第10回 コンピュータの組み立て
第11回 Windowsの導入と環境設定
第12回 Linuxの導入と環境設定
第13回 システムのセキュリティ対策
第14回 システム評価実験
第15回 基礎実験総合評価
授業外学習 実験においては,時間外の予復習が不可欠であり,例えば,実験の詳細な計画を立てるための予習,実験レポート作成を通じた復習などが挙げられる.詳しくは初回ガイダンスで説明する.
履修上の注意 関連科目:回路基礎論,論理回路論,コンピュータアーキテクチャI,プログラミングI,情報科学応用実験

受講要件:電子回路,論理回路に関して基本事項を修得していること.また,コンピュータリテラシ,コンピュータアーキテクチャI,プログラミングIを履修していること.

実験実施・指導体制:教員のほか技術指導員(契約職員およびTA)の協力により実施する.

火曜クラスの履修該当者は別途で通知する.

成績評価の方法 評価基準:「授業概要」に示した3種類の実験に関して,それぞれ以下の基準で評価する.
すべての実験の共通事項として,実験を実施することで得られた理解を,報告書に適切にまとめることができるかどうかも見る.
(1)オシロスコープ,ディジタルマルチメータ,信号発生器を正しく扱うことができるか.CR回路とLCR回路の周波数特性および過渡応答特性を理解し,理論と実験結果の比較考察ができるか.
(2)基礎的な論理回路を構成することができるか.アセンブリ言語と高級言語の特性を理解し,それぞれインタフェースに関して基礎的なプログラムを作成することができるか.
(3)コンピュータ(PC)の組み立ておよびOSや主なソフトウェアの導入・環境設定ができ,データ消去など必要なセキュリティ対策を施してPCの解体ができるか.また,その際の基礎知識を十分に修得できたか.

評価方法:「実験に関するオリエンテーション」を含め,すべての実験課題への出席と報告書の提出を条件に,報告書,実験態度および確認テストにより総合的に評価する.具体的には,「実験に関するオリエンテーション」と「授業概要」に示した3種類の実験に関して,それぞれ以下の比率で評価を行った上,平均する.
「実験に関するオリエンテーション」 聴講態度(100%)
(1)および(2)報告書(80%),実験態度(20%)
(3)報告書および確認テスト(80%),実験態度(20%)

教科書 愛知県立大学情報科学部「情報科学基礎実験」実験指導書
参考書 特になし