科目

環境と共生

科目区分 教養科目(科学技術と人間) 対象学年(以上) 1年
科目名称 環境と共生 単位数 2.00単位
講義題目 地球環境と持続可能な人間社会について 曜日・時限 金曜4限
担当教員 吉岡 博貴、小木曽 学 開講時期 2019年度後期
到達目標 人類は、南極を除くすべての大陸で生活を営み、地球上のあらゆる生態系から衣食住の資源を獲得し、その生命活動により廃棄物を排出している。2001年から2005年に行われた国連のミレニアム生態系アセスメントでは、過去50年間での地球の生態系の悪化が公表され、今後の50年間ではさらなる悪化が予測されている。この講義では、生態系の保全と持続的な利用について知識を深め、持続可能な人間社会を築く方策を学ぶ。
授業概要 産業革命以降の化石燃料の利用と人口の増加、それに伴う人間活動により、地球環境は著しく変化し、生態系の存続を脅かす状況になっている。ミレニアム生態系アセスメントでは、人類が生態系から得られる恵みを生態系サービスと呼び、4種類のサービスに分けている。それぞれについて現況と課題を紹介するとともに、複雑に絡み合って生態系の悪化を招いていることを理解し、将来に向けての対策を模索する。
授業計画 本講義は2名で分担し、第1回から第3回を吉岡が、第4回以降を小木曽が実施する。
第1回 はじめに 講義の概要
第2回 地球環境 ~環境問題の顕在化
第3回 地球温暖化 ~世界的な気候変動
第4回 基盤サービス ~農耕地の増加、農作物の増産、水資源
第5回 基盤サービス ~光合成、炭素の循環、窒素の循環
第6回 供給サービス ~地球温暖化による生態系への影響、疫病の拡大
第7回 供給サービス ~オゾンホール、酸性雨、砂漠化などの環境問題
第8回 調節サービス ~肥料、遺伝子改変作物、バイオ燃料
第9回 調節サービス ~海洋汚染と海洋資源の保全、マイクロプラスチック
第10回 文化的サービス ~自然景観の保全など、長久手の自然
第11回 生物多様性  ~生物多様性の意義、遺伝的多様性の維持
第12回 化学物質汚染 ~化学農薬、殺虫剤、内分泌かく乱物質
第13回 放射能汚染 ~放射能の生態系への影響
第14回 生物多様性の喪失 ~外来種、移入種、生物農薬
第15回 まとめ ~化石燃料から再生可能エネルギーへ
定期試験
授業外学習 環境省などのHPを利用して、授業計画に示されている項目やキーワードなどについて予習をすること。講義後は内容を復習するとともに、国内外での環境問題への取り組みを理解すること。
履修上の注意 メディアなどで取り上げられる環境問題からテーマを選び、レポートの課題にする予定である。また、地域環境の観察・調査(学内外での自然観察)を実施する計画である。その場合には、参加実績も評価の対象とする。
成績評価の方法 期末テスト(60%)、中間レポート(30%)、演習・講義への参加(10%)
教科書 なし。毎回資料を配布する。
参考書 講義の際に適宜紹介する。
(例、「沈黙の春」レイチェル カーソン)