科目

アジアの歴史と文化

科目区分 教養教育科目(教養) 対象学年(以上) 1年
科目名称 アジアの歴史と文化 単位数 2.00単位
講義題目 東南アジア経済史入門 曜日・時限 月曜3限
担当教員 小座野 八光 開講時期 2019年度後期
到達目標 「東南アジア(Southeast Asia)」という呼称は、第二次世界大戦に際して日本の占領下におかれた、英・米・蘭・仏各国の植民地に対する連合国側による暫定的呼称として、1942年以降、公式に用いられるようになったものである。しかし、19世紀後半以降、この地域は世界経済システムの1ピースとして、すでに緩やかな経済的一体性を持つようになっていた。一方、日本の敗戦により当初の存在理由を失った「東南アジア」は、冷戦期に入ると、東西対立のフロンティアとして注目されるようになり、その後、多くの曲折を経て、東南アジア諸国連合:ASEANを基盤とする今日の姿に至っている。本講義では、この「東南アジア」の来歴について、各時代の国際関係に留意して、経済史的視座より明らかにしていきたい。
授業概要 以下の手順で通常の講義形式をとる。
1. 産業革命と「後期植民地」
2. 19世紀末以降の域内交易
3. 第二次世界大戦と日本占領
4. 冷戦とASEANの成立・成長
授業計画 第 1 回: オリエンテーション
第 2 回: 総論:東南アジアとは
第 3 回:「インドネシアはなぜ右ハンドルなのか」(1)後期植民地とは何か
第 4 回:「インドネシアはなぜ右ハンドルなのか」(2)産業革命の進展
第 5 回:「インドネシアはなぜ右ハンドルなのか」(3)ナポレオン体制と植民地
第 6 回:「インドネシアはなぜ右ハンドルなのか」(4)ウィーン体制下の植民地再編成
第 7 回:「後期植民地」としての「東南アジア」
第 8 回: 島嶼部・大陸部の産業構造と「東南アジア」的紐帯の成立
第 9 回: 戦間期:新らたなアクター、アメリカと日本の台頭
第10回: 第二次世界大戦と日本の「東南アジア」占領
第11回: 東西冷戦と「東南アジア」
第12回: ASEANの成立と拡大
第13回: 各国工業化戦略の類型
第14回: 食糧増産:緑の革命
第15回: まとめ
授業外学習 講義で新たに学んだ内容について、当日中に復習して知識として整理しておくこと。
履修上の注意 高校の世界史(欧米、アジアともに)の近現代史部分の知識が必要となる。よく復習しておくこと。
成績評価の方法 期末テストを評価の中心とする。 期末テスト(95%)、宿題、課題等提出物(5%)。
教科書 毎回講義に際してプリントを配布する。
参考書 講義に際して適宜指示する。