科目

日本国憲法

科目区分 教養教育科目(教養) 対象学年(以上) 1年
科目名称 日本国憲法 単位数 2.00単位
講義題目 憲法とはどんな法律か? 曜日・時限 月曜3限
担当教員 山下 朋子 開講時期 2019年度前期
到達目標 本講義は、日本国憲法(あるいは法学全般)を初めて学ぶ者を対象に、日本国憲法の基本構造を示すことで、日頃マスメディアなどを通じて論じられる様々な日本の問題(第9条の問題、改憲に関する議論、天皇の役割、国会の仕組み、人権問題、地方自治など)、共生社会のしくみについて、大学での高度な学びを通じて正しく理解できるようになることを目的としています。
授業概要 日本国憲法は、中学や高校で少し習ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。国の「最高法規」とされる一方で、実は日常生活にどのように関係しているのかよく見えてこない、不思議な法律でもあります。本講義では、憲法上の緒論点を掘り下げながら、大学ならではの高度な教養としての憲法理解が身につくようにしたいと思います。基本的には講義スタイルを採りますが、講義中の質問を奨励し、講義中の講師からの問いかけに積極的に回答する姿勢が求められます。
授業計画 第1回:講義概要の説明、イントロダクション:「憲法」とはどんな法律か?
第2回:子どもの人権(Theme1)、 外国人の権利(Theme2)
第3回:プライバシー権(Theme3)、自己決定権(Theme4)
第4回:法の下の平等(Theme5,6)
第5回:表現の自由①(Theme8,9)
第6回:表現の自由②(Theme8,9)
第7回:信教の自由(Theme7) 、営業の自由(Theme10)
第8回:生存権(Theme11) 、教育権(Theme12)
第9回:死刑制度(Theme13)
第10回:天皇(Theme14) 、平和主義 (Theme15)
第11回:国会(Theme16, 17)
第12回:内閣 (Theme18)、地方自治(Theme21)
第13回:裁判所(Theme19)
第14回:司法審査制度(Theme20)、改憲の可能性(Theme22)
第15回:まとめ
期末試験
授業外学習 本講義を履修する学生は、1年生が多いと思います。大学での学びは、高校までのそれとは違い、教科書の内容を順番に丁寧に説明するというものではありません。使用する教科書は、初学者に向けた非常にわかりやすい入門書ですので、該当箇所を必ず事前に読んできてください。講義は予習してきていることを前提に、より高度な内容を盛り込んで進めます(教科書を読めば分かるようなことについて、わざわざ講義で繰り返しません)。毎回の講義内容のアウトライン(A4で1枚)とパワーポイントは、Universal Passportの「授業資料」にアップしますので、それを用いてしっかり復習してください。加えて、参考文献にあげている書籍などを用いて、自学自主に務め、考える力を涵養するという、主体的な学びの姿勢が要求されます。
履修上の注意 初回に講義の進め方、予習範囲や成績評価の方法について詳しく説明します。教科書や講義資料を用いてしっかり復習しなければ、期末試験では合格点に達しませんので、注意してください。
成績評価の方法 期末試験(70%)、平常点(30%)を総合的に考慮します。

S:憲法に関する基礎的知識を十分に習得した上で憲法に基づいて自説を精密に展開できる。
A:憲法に関する基礎的知識を習得し、憲法に基づいたものの見方をすることができる。
B:憲法に関する基礎的知識を理解し、憲法の教科書の内容を理解できる。
C:憲法に関する基礎的知識をある程度理解し、憲法の教科書の基本的な部分については理解でき
る。

教科書 初宿正典, 高橋正俊, 米沢広一, 棟居快行 (著)『いちばんやさしい憲法入門 第5版』(有斐閣アルマ、2017年)。
参考書 初宿正典、大沢秀介、 高橋正俊、 常本照樹、 高井裕之 (編)『目で見る憲法 第4版 』(有斐閣、2011年)。
芦部信喜 (著)、 高橋 和之 (補訂)『憲法 第六版』(岩波書店、2015年)。
長谷部恭男, 石川健治, 宍戸常寿(編) 『憲法判例百選1 第6版 (別冊ジュリスト 217) 』, 『憲法判例百選2 第6版 (別冊ジュリスト 218) 』(有斐閣、2013年)。