科目

言語と思考

科目区分 教養教育科目(教養) 対象学年(以上) 1年
科目名称 言語と思考 単位数 2.00単位
講義題目 過去を語り、自己を語る 曜日・時限 月曜4限
担当教員 福沢 将樹 開講時期 2019年度後期
到達目標 言語学、心理学、あるいは歴史学など幅広いテーマに亘って、言語と思考のあり方、その関係について考察する。
授業概要 「過去の事実」というのはほんとうに「あった」のか、過去は誰によって語られたのか、「言語を用いて過去の出来事を語る」ということはそもそもどういうことなのか、それらの気づかれにくい問題点としてどのようなことがあるのかを考える。
授業計画 1 イントロダクション・勉強の仕方
2 自分の実体験の語り方(定延利之)
3 「き」と「けり」(細江逸記、竹岡正夫)
4 記憶と証言(高木光太郎ほか)
5 取り調べと虚偽自白(浜田寿美男)
11 フィクションの語り(ウェイン・ブース、ジェラール・ジュネット)
10 自伝と私小説(イルメラ・日地谷・キルシュネライト、梅澤亜由美ほか、フィリップ・ルジュンヌ)
6 歴史を語る(E.H.カー、野家啓一)
7 科学と歴史の語り(野家啓一)
8 われわれの語り(フッサールほか)
9 世界の制作(ネルソン・グッドマン、ジュディス・バトラー)
12 他者を語りながら自己が現れる(三浦つとむ、本多啓)
13 独我論とコミュニケーション(渡辺恒夫、永井均)
14 補遺 多層的な表現主体(福沢)
15 まとめ
授業外学習 参考書、事典類は、時間をみつけて該当しそうな部分を読み、予習復習に利用すること。
質問するだけでなく自分でも調べてみること。
履修上の注意 質問用紙を配布し、次回の授業で可能な限り回答する。
成績評価の方法 試験を行う(100%)が、各自自分の興味のあるテーマを探して、勝手に勉強を進めていってほしい。
教科書 なし
参考書 購入する必要はないが、いくつか参考になりそうな本を示しておく。

今井むつみ『ことばと思考』岩波新書
成田龍一『戦後史入門』河出文庫
本多啓『知覚と行為の認知言語学:「私」は自分の外にある』開拓社
平野啓一郎『私とは何か:「個人」から「分人」へ』講談社現代新書
福沢将樹『ナラトロジーの言語学:表現主体の多層性』ひつじ書房

その他授業中に紹介する。