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がんす

映画化がされるということで、藤沢周平の必死剣鳥刺しを読んでみた。活字だから誰も「...がんす」とは言っていない。果たしてあれは鶴岡辺りの方言なのだろうか。置賜(山形県南部)出身の祖母はお国訛りが抜けなかったが、「がんす」と言っているのを聞いたことがない。

全部方言にしたら何がなんだか分からなくなるので、中途半端なことは止めればよいのにとも思うが、印象に残ることは確かだ。我が家では、いまだにビールのコマーシャルに檀れいが出てくると、「がんす」と声をかけてしまう。キムタクにはそんなことしないけれど。

西遊記

呉承恩/ 中野美代子訳(岩波文庫)、君島久子訳(福音館古典童話シリーズ)

「西遊記」の再放送を見た。深津絵里+香取信吾+伊藤淳史+内村光良ではなく、30年以上前に放送された夏目雅子+堺正章+西田敏行+岸部シローの版である。当時はお子様で「三蔵法師は男なのに」と思っていたが、夏目雅子はキレイだ...と、中年オヤジな発言をしてみる。それはさておき、話の内容は原作とあっているようなあっていないような。そこで、岩波文庫から出ている翻訳本の1巻目(孫悟空の誕生~三蔵法師登場の直前)を購入してみた。福音館の小学校高学年バージョンはよく読んだものだが、少なくともこの部分に関しては、細かい部分を含めて福音館バージョンもかなりよく訳されているようで、Amazonの書評でザラさんのおっしゃるとおりである。「仙」仏混淆な様子は当時気付かなかったところで、読み進めていくことで、新たな発見がたくさんありそうである。岩波版の2巻目以降を買うか、実家から福音館版を持ってくるか、迷うところ。

トルコで私も考えた

コミックスですが、黒田龍之介氏の「世界の言語入門」の中で薦められていたので、購入してしまいました。「現代的な豊かさ」は足りないかもしれないのですが、人情の厚さ、健康な食べ物でそれを補って余りある、そんなトルコの生活が、温かい目で描かれています。

トルコ語は日本語に文法が似ているそうですが、黒田氏が「似ているが違っている点が却って学習者を混乱させる」と述べているのに対して、作者の高橋由佳利氏は「学習が先に進めば進むほど日本語に似てきて嬉しい」と言っています。

私のトルコ語の知識はNHKの「アジア語楽紀行 旅するトルコ語」のテキストに目を通した程度なので、どちらともいえませんが、ほとんどしゃべれない黒田氏とトルコ人と結婚した高橋氏の違いかな。そういえば、このテキストの巻末にあるイスラムの断食を説明したマンガは作者によるものです。

風林火山

井上靖作

作者が共通であるせいか、山本勘助が由布姫への思慕を胸に死地へ向かう様子を読んでいると、「氷壁」で美弥子から逃れかおるに向かうように穂高への道を突き進む魚津恭介を思い浮べてしまった。

NHKで人形劇「新・三銃士」が放送されています。そこで、久しぶりに原作を読んでみました。艶っぽい話があったり、主人公たちが、現代の倫理では「ん?」と思うような行動をしていたりします。また1冊のページ数が300を超えており、「三銃士」だけで2冊、その後篇の「20年後」「10年後」を入れると11巻となっており、大人の読み物として質・量ともに十分です。

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