学部長
挨拶

学部長挨拶

情報科学で新しい未来を拓く力をつけよう

 情報科学技術の急激な発展は産業や社会に大きな変革をもたらしています。本学部では、 あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)、人工知能(AI)、ロボット技術などを基盤とした「第4次産業革命」や「超スマート社会」を見据え、情報科学で新しい未来を拓くための教育研究を展開します。

 1998年4月、情報科学部は情報システム学科および地域情報科学科の2学科構成として、愛知県立大学初の理系学部として発足しました。情報システム学科では、各種の情報システムを自由に構築、運用することのできる情報システムの中核技術者を養成してきました。地域情報科学科では、社会の情報化に不可欠な各種の情報ネットワークと、地域環境の分析、設計に不可欠なシミュレーションシステムを自由に構築、運用することのできる情報システムの中核技術者を養成してきました。2009年4月には、情報科学の更なる深化と拡大に対応すると共にものづくりと情報技術を結合させた次代を拓く新しい情報システムの中核技術者の養成を目指すため、情報科学科1学科の下に情報システムコース、メディア情報、システム科学コースの3コースをもつ学部へと生まれ変わりました。さらに、2014年4月には学部の3コースを情報システムコース、メディア・ロボティクスコース、シミュレーション科学コースへと名称を変え、情報科学を基礎とした工学的人材養成を行うべく教育内容の強化を図りました。

 ITの拡がりと共に、第4次産業革命(Society5.0)を支えるIoT(モノのインターネット)、人工知能(AI)、ロボット技術、ビッグデータ、データサイエンスなどの新しい技術をリードする人材の育成が急務とされています。こうした技術は、愛知県が次世代主要産業と位置付ける次世代自動車、ロボット、航空機産業を根底から支える基盤技術です。したがって、県内において、IT、AI、データサイエンス等の人材を育成することは、モノづくり先進県である愛知を支えるためにも強く求められ、こうした要請に応えることは、公立大学としての本学の重要な使命と考えています。
 2021年度、情報科学部では、従来の1学科3コース制を1学科4コース制に再編しました。すなわち、IoTやプログラミングをはじめ情報科学の基盤を学ぶ情報システムコース、ビッグデータ技術を学ぶシミュレーション科学コース、人工知能(AI)技術を学ぶ知能メディアコース、ロボット技術を学ぶロボティクスコースに再編いたしました。この改革により、ICTの各領域の専門性を一層強化するとともに、受験生や産業界等の一般の方々にも教育内容の違いを分かりやすく示したいと考えています。
 これまで情報科学部を巣立った約1600名の卒業生の多くは、ICT企業や一般企業のICT関連部門等に就職し、社会で幅広く情報基盤を支える役割を果たしています。活躍の場はますます広がっていくでしょう。本学部では、情報科学の理論や技術を身につけ社会で活躍することはもちろんですが、情報科学の意義や価値を人に語り、社会を幸せな未来へとつなげられる人材の育成を心がけています。今後とも情報科学部の発展を見続けていただくと共に、一層のご理解とご支援をどうぞよろしくお願いします。

情報科学部長 神山斉己教授