愛知県にはポルトガル語スペイン語を母語とする中南米出身者が数多く居住し、命にかかわる医療現場や日常的な場面でのコミュニケーション支援のニーズは非常に高く、地域の大きな課題となっています。
　また、2016年夏ブラジルでの五輪開催などを契機として中南米との企業活動も今後ますます増加すると見込まれます。そのため現地で医療を受ける際、および来日した企業関係者や観光客への応対や医療場面で、スペイン語またはポルトガル語でのコミュニケーションの必要性も高まっています。

　愛知県立大学では、外国語学部および看護学部の教育研究の経験を活かし、医療分野ポルトガル語スペイン語講座を「社会人学び直しニーズ対応教育推進プログラム」として文部科学省から委託を受け3年間開講してきました。講座開講で蓄積した実績を踏まえ、この分野でのコミュニケーション支援能力養成を継続発展させ、地域社会のニーズに応えます。主として医療関係従事者対象に、ポルトガル語またはスペイン語の授業と、定住外国人の状況やコミュニケーション支援などの基礎知識の授業を開きます。