ご挨拶

情報科学による、地域産業の発展・新産業の想像を目指して

小栗宏次教授

情報科学共同研究所 所長
工学博士 小栗 宏次 教授

 愛知県立大学情報科学共同研究所は、平成20年4月「大学と産業界とのコーディネイト機能を含む産学連携推進組織」の一つとして発足し2018年で11年目を迎えます。
 本研究所は情報科学部を基に、情報科学部教員による研究室を中心に情報科学の基礎から応用に至る幅広い分野にわたり、産業界・企業の皆様や行政、学術研究機関との共同研究プロジェクトを種々展開しています。こうした研究成果は本学部・大学院における教育の活性化に役立てるとともに、地域社会の課題解決を中心に社会貢献することを目標に掲げています。
 本研究所には特色ある様々な研究設備が整備されています。 「先進モビリティに関する研究」では、4K×3面の実車型ドライブシミュレータ、ADAS用実車切出しドライブシミュレータ(Forum8 Win/Road 6面実車切出しモデル)、実車型交差点用ドライブシミュレータ(Octal SCANeR 5面270度スクリーン、知の拠点あいち)の3つのドライブシミュレータを有し、特にドライバ状態推定、路面標示に関する各種最先端のシミュレーション環境が整備されています。
「生体信号解析に関する研究」では、心電図、筋電図、脳波、NIRS脳計測装置、視線解析装置(Face Lab.)など、生体信号計測装置が充実しており、これらの計測データ解析環境も整備されています。 「先進ソフトウエアに関する研究」では、分散メモリ型並列計算システム、ファイルサーバ、共有メモリ型並列計算システム、化学計算用サーバ、GPGPUサーバ等が整備されています。 「先進視覚情報メディアに関する研究」では、360度パノラマカメラシステム、3次元計測装置、ハイパースペクトルカメラ、デジタルサイネージシステム等、最新の視覚情報メディア研究環境が整備されています。 「量子通信ネットワークに関する研究」では、最先端の光学実験設備が整備され、量子通信ネットワークに関する最新の実験環境が整備されています。  

さらに、次世代ロボット研究所と連携し、各種ロボット研究の環境が整備されています。
 情報科学の分野は現在も急速に進歩発展を続けています。愛知県立大学情報科学共同研究所では、こうした先端の設備と教員スタッフにより、強力で柔軟な研究体制により、常に社会のニーズに合ったシーズを提供できるよう努力を重ね、地域産業の発展、新産業の創出などに貢献していきたいと考えています。
 関係各位のご理解・ご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。

なお,本研究所は,2008 年の発足から 13 年が経過し 大学による研究所の見直しにより 2021 年 3 月末を持っ
て,その役割を終える事となりました.ここに,これまでお世話になりました全ての方々に心から感謝の意を表します.